エアーズロック=ウルル?いつ改名?アボリジニの聖地が登山禁止に!?

旅行

エアーズロックと言えば

「地球のヘソ」

「大地のヘソ」

「世界第2位の大きさの1枚岩」

 

と別名まで想像できてしまうほど有名なオーストラリアの観光地ですね!

 

比高335m

標高868m

周囲9.4km

 

このエアーズロックがウルルと呼ばれているのはご存知ですか?

いつ頃からこのような呼び方になったのでしょうか??

 

またエアーズロックは2019/10/26から観光としての登山が禁止されることになりました。

観光資源としての役割を終える意味とは??

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エアーズロック=ウルル?いつ改名?

エアーズロックはイギリスの探検家であるウィリアム・ゴスがオーストラリア大陸を探検中に発見した「世界で2番目に大きい1枚岩」です

オーストラリアのほぼ中央に位置しています

ウルル=カタ・ジュダ国立公園内にあり、世界の中心に例えられ、人体の中心と言われる「ヘソ」と比喩されることもあります

 

エアーズロック=ウルル

早速ですが【ウルル】という言葉が出てきました

ウルルとは??

オーストラリアの先住民族であるアボリジニの言語

「ピチャンチャチャラ語」

で元々エアーズロックの事をそう呼んでいます

ウルルという言葉自体は固有名詞で特に意味はないそうです

 

エアーズロックという呼び方が広く知られている為、正式名称として認識されがちですが、実はウルルという呼び方が正式名称なのです

 

先住民族アボリジニの歴史は古く、1万年以上もウルルとともに生活して来ている、一族にとってまさに【聖地】です

いつ改名?アボリジニの歴史

アボリジニがウルル周辺に集落を構え始めたのは1万年以上も昔です

古代アボリジニ達は壁画を遺していて、古いもので千年前の物と推測される、精霊や水場などを記しています

古代より存在するウルルを精霊が宿っている聖地と崇め、また生活の一部として長い年月を寄り添い暮らしています

しかし1700年代、ヨーロッパ諸国のオーストラリア上陸、イギリスの植民地化による迫害や伝染病などで聖地ウルルとの生活を脅かされ、アボリジニの人口はみるみる減少してしまいます

同時にウルルの土地所有権も剥奪されてしまいます

時は経ち1985年、土地権利法の度重なる改正に伴いようやくアボリジニ達の元にウルルは返還されました

(所有権は返還されたが2084年までオーストラリア政府に土地をリース)

1987年にエアーズロック周辺がユネスコ世界遺産(複合遺産)として登録された事もあり返還後のウルルが正式名称として使用されるようになりました

現在は土地のリース料や国立公園の入場料が先住民族であるアボリジニに支払われています

入植により長い間観光地としてそう呼ばれていた為、定着していたエアーズロックという名称ですが、その遥か昔から正式名称聖地ウルルとして呼ばれていた事に歴史の深さを感じます

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アボリジニの聖地ウルルが登山禁止に!?

オーストラリアのほぼ中央に位置するウルル=カタ・ジュダ国立公園内にウルルは鎮座しています

 

ウルル周辺にはアボリジニの聖地と呼ばれる土地が点在していて、誤って立ち入ってしまうと罰金が科せられる場合もあります

 

ウルル=カタ・ジュダ国立公園への観光は主にツアーで行くのが一般的で、添乗員に25豪ドル支払いチケットを入手します

 

公園内へはバスで入場し、入り口付近にいる係員にバス内からチケットを見せOKが出たら入場可能という事ですが、反対側に座っている乗客のチケットは見えるはずもなく、比較的雑なチケット管理体制のようですね

 

ウルルでは過去に登山客による転落死亡事故も発生しています

 

事故を未然に防ぐ為、登山時のいくつかの気象条件によって入山を規制される場合があります

気温当日の最高気温が36℃以上と予想される場合、AM8:00に閉鎖
風速2500㌳(25ノット)以上の風速が予想される場合
低気圧ウルルから50km以内の北西または南西に強い低気圧が観測された場合
3時間以内に20%以上の確率の降雨が予報された場合
3時間以内に5%以上の確率で雷雲の発生が予報された場合
曇天ウルル山頂より雲が低く発生している場合
日没日の出の1時間半以上前および日没の1時間半後

上記のように入山規制はしつつも有名な観光地として人気のウルルですが、聖地に観光客が立ち入るのを快く思っていないアボリジニ達も少なくないようです

 

アボリジニでは1部の祭司以外は登山が認められていないというほど、宗教的にも文化的にもウルルはアボリジニ達にとって大事な聖域です

 

しかし反面、観光資源としてのリース料やウルル=カタ・ジュダ国立公園の入場料がアボリジニ達の貴重な収入源になっているのは事実です

 

その為、2010年に当面は観光客の登山を認めるという発表がされましたが、アボリジニやオーストラリア政府関係者で運営される協議会の投票で、登山禁止が満場一致で決定され、ちょうどウルルがアボリジニ達に返還された34年目の記念日となる2019/10/26からの登山禁止となりました

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エアーズロック=ウルル?いつ改名?アボリジニの聖地が登山禁止に!?まとめ

観光地として世界的に有名なエアーズロック=ウルルに秘められた歴史と、先住民族アボリジニの信仰や文化を尊重し後世まで聖地を紡いでゆくため、登山禁止を決定したことがわかりました

 

例えば日本の聖地・聖域と呼ばれる場所や地域に観光客が大勢で押し寄せ、その土地のルールを知ろうともせず好き勝手にされたら、その場所を聖地として崇めている人たちなら誰だって怒ったり嫌な気持ちになりますよね

 

ウルルが登山禁止となるのは

 

2019/10/26

 

からなので

 

ウルルの絶景を最後に一目見ようと観光客が増加することは明らかですね

登山を検討されている方は、聖地ウルルに対するアボリジニ達の思いや歴史を感じつつ、二度と見ることができない美しい聖地に感謝し、事故や怪我のない良い旅にしてください

まとめ

  • アボリジニの聖地として古からウルルと呼ばれていた
  • 植民地化によりアボリジニの手から権利を剥奪されていた
  • アボリジニにウルルの所有権は戻ったが観光地としてリースしていた
  • 本来のあるべき聖地としての姿に還るため観光地としてのウルルは終わりを迎える
  • アボリジニの聖地ウルル信仰は後世まで遺される事となる

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