ストイックとは「ループ」だ。
ストイックの定義には
- 目標到達のために自身を厳しく律すること
- 欲求に左右されず自身の決めた基準を厳守すること
などが挙げられる。
なにかの道を極めるために人生をかけて探究していく、そんな様を想像できることだろう。
ストイックになりたいあこがれ、ストイックさは自身には縁遠いスキルだ、と思っている方も少なくない。
「あの人はストイックだ」
「私と違ってストイックだから」
天才的な才能を持ち合わせなければ到底たどり着けない場所、凡人が持ち出すには不断の努力が必要、それがストイックだと思われがちだ。
実際にストイックな人を見ることがあると思う。
淡々と物事をこなし、次々と仕事を片付けていく。
周りから見ると、思いもよらない方法を実践していたり、はたまた狂気すら感じる打ち込み具合に見えたりもする。
実際のストイックは?
なんのことはない、毎日毎回繰り返しているだけである。
ストイックな思考や行動を実践している人たちが持ち合わせているのは、天才的な才能でも特別な努力でもない。
「ループ」である。
この記事は、行動することができないし難しいと思っている、行動を起こしてもすぐに挫折してしまう、無気力でいることが辛くても抜け出せない、などの悩みを持っている方々に「希望は身近に存在する」ことをお伝えしたくて執筆しています。
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ストイックの正体とは?やる気スイッチの仕組み

「ループ」といきなり言われても
「そのスタートを切ることが難しいから困っているんじゃい!」
とのお叱りをいただきそうだ。
そこでまずは始めるために必要な
「やる気スイッチ」
その存在と仕組みを理解する必要がある。
スイッチの場所がわからない暗い部屋では作業を始めることすらできないからだ。
スイッチというのはモノの例えではなく、本当にスイッチとなる部位が存在する。
やる気スイッチの場所は自身の頭の中に。
実際に自身が行動を起こすことでスイッチがオンになる仕組みである。
そのスイッチとは、脳の一部である側坐核(そくざかく)という部位だ。
①行動で脳の側坐核が活性化(スイッチオン)
↓
②脳内物質ドーパミンが分泌(電流)
↓
③やる気が出る(点灯)
行動をきっかけに上記のシステムが作動する。
- スイッチをオンにすると電気が流れて照明が点灯する。
- 行動で即座核をオンするとドーパミンが流れてやる気が点灯する。
つまり「やる気スイッチ」は行動し進み始めるとオンになる仕組みだ。
そしてこの仕組みは誰しもが経験済みだ。
- 掃除を始めると汚れが気になりだし予定より多くの時間を費やしてしまう
- 宿題を始めると最初はめんどくさいが気づいたら思ったより進んでいる
- ゲームを始めると気づいたら朝だった
- 本を読み始めると次第に没頭している
- 作業を始めるとめんどくさい→どうこなすに変化する
上記以外にもやり始めたことで自身の思考が変化する例は多々あるだろう。
そして「やる気」とは
「やる」に「気」づくと書くように
「やる」内容に「気」づいたときに始めてオンになっていることがわかる。
やる前には「めんどくさい」や「やりたくない」などのやらない理由しかないのだからスイッチなど押したくもなくなる。
しかし始めることでやることの内容が明確になり、経験の中からできることを進めていけるようになる。

そして脳は繰り返しを好む性質がある。
「やる」「やらない」
どちらも続けると自身の経験として蓄積することを覚えておこう。
- 今日「やる」を選択する→明日「やれる」選択をしやすくなる
- 今日「やらない」を選択する→明日「やれない」選択をしやすくなる
今日「やる」ことができた事実が、明日も「やる」という行動に繰り返し繋げやすくなるというわけだ。
今日「やらない」選択肢は、明日できないという「やらない」理由の強化につながってしまう。
作家でミニマリストの佐々木典士さんの著書
「僕たちは習慣で、できている。」(ワニブックス)
という筆者おすすめ本のなかで興味深い言葉がある。
・「いつか」やろうと思っているあのときの「いつか」は訪れたことがない。
・あれ?あの時の「いつか」って今かも?なんて思ったことはない。
確かに。
自身も先のばしぐせに悩まされてきた人間なのでよくわかるが、いつかが来たことは一度たりともない。
「やらない」ことを継続していく「いつか」に慣れ、次第に何をやればいいかすらわからなくなってしまうのだ。
反対に
「やる」明日を継続させるためには
- 「ループ」という脳の繰り返しを好む性質を利用する。
- 「やる気スイッチ」をオンにする。
「ループ」「やる気スイッチ」
上記を利用し
「継続」
することで、毎日毎回始められる仕組みを脳内に作り上げることが可能なのがわかった。
「ループ」も「やる気スイッチ」も先頭の行動の先にあるもの。
そこがストイックへの入口となるだろう。
行動は「継続」によって作り出される。
ストイックの正体とは?継続の習慣化

ストイックとは「ループ」と「継続」という脳の仕組みが深く関わっていることが前章でわかった。
「ループ」が起動し「継続」を動かしだすとストイックの完成は近い。
繰り返しを好む脳が、続けることを自動化していくからである。
その自動化の仕組みが「習慣化」だ。
ストイックの定義として挙げられる
- 自ら律すること
- 基準を厳守すること
上記はあくまで他人から見た様子である。
- あの人はストイックだ
- 私と違ってストイックだから
のそれだ。
- 努力でストイックと一般的に言われる行為・行動を作り出している。
- 努力で周りから見たらストイックに見える行為・行動を繰り返している。
と思い込んでいるのである。
だが実際、自身の内部ではどのようなことが起こっているのだろう。
- 「ループ」と「やる気スイッチ」を利用した起動
- 続けることの自動化「継続の習慣化」
という仕組みを利用した実に機械的な動きだ。
しかし人間は感情に左右される生き物だ。
感情がない人間はいないのでただただ続けることは不可能では?
こう思われる方もいるだろう。
もちろん感情はあるし、別のところで「継続の習慣化」をより強固なものにするために作用している。
継続の習慣化で得られる効果例
- 「継続」を途切れさせたくない気持ちが生まれ「習慣化」がより強いものになる。
- 小さな成功を積み重ね、前に進むことで次第に不安は晴れ悩みがなくなっていく。
- ツライと思っていた行為自体が「継続」へのごほうびになっていく。(ランニングはツライ→気持ちいい・日記は面倒→感情をコントロールできる・読書はイヤだ→知識が増えるetc.)
感情は上記のように様々な思考に作用し、良い繰り返しを生みだす「ループ」となる。
必要な情報をインプット
⇅
的確に情報をアウトプット
脳が好む「ループ」を繰り返し行うので「継続の習慣化」と必要な情報を、より脳に定着させやすくなるのである。
このような状態になってくると、もはや本人はストイックだとすら思っていない。
だって
「好きなこと」または「自分のため」
しかしていないからだ。
逆に
「自身はストイックだ!」
などと思っていたら、間違った努力をムリヤリ自身に強いている状態なので、それこそ「継続」なんかできるわけがない。
「継続」自体が「習慣化」にいい影響を与えるため、その影響を受けた「習慣化」が次の「継続」を始める「ループ」となるのである。
ストイックとはつまり
「ループ」「継続」「習慣化」「ループ」…と続くまさに無限「ループ」のことだ。
ストイックの正体とは?まとめ

「継続は力なり」
という言葉を耳にしたことは多くの人があるだろう。
ただ「継続」と言われたところで漠然としすぎている。
そのため間違った努力をストイックと勘違いし、闇雲にがむしゃらに行動することがストイックの定義として広まっている状態だろう。
仕組みを知り、正しい方向での「継続」が良い「習慣化」とその先の無限「ループ」へとつながっていくことはお伝えした。
わかりやすくまとめたので参考にしていただきたい。
正しいストイックの作り方
①「ループ」「やる気スイッチ」の仕組みで動き出す。
↓
②毎日または毎回、上記で動き出し、脳に「継続」を意識させる。
↓
③「継続」自体がごほうびに変わり「習慣化」が強化される。
↓
①へ「ループ」
ぜひ実践してみてもらいたい。
始められない苦しさや続かないツラさなどの苦痛は、知る事と行動が全てを解決してくれる。
みなさんストイックという名のエンジンを手に入れ、自身にとって最良の無限「ループ」へ没頭していこう。
過去や未来は触れない。
今触れるのはこの瞬間「今」しかない。
明日触れえるものは今日触れたもので作られる。
未来は今触れるもので作られるのだ。
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